コロナ禍などの影響で世界的に半導体不足が生じました。プリンターの製造にも影響が出ていて、品切れや入荷待ちの状態になっている製品もあります。思うように買い替えができない事態も生じている中、手元にあるプリンターを正しく使って長持ちさせる重要性が高まっています。そこでこの記事では、プリンターを長持ちさせる使い方を解説します。
プリンターを買い替える際の用途に合った長持ちするプリンターの選び方もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
プリンターを長持ちさせる使い方
プリンターを長持ちさせるには、そもそも故障しないように使うのが一番です。インクジェットプリンターの場合、故障のおもな原因はプリントヘッドのインク詰まりです。また、紙詰まりも、それ自体では故障には直結しませんが、繰り返すと部品に負担がかかってプリンターの寿命を縮める可能性があります。ここでは、インク詰まりや紙詰まりが起こらない使い方を解説します。
インク詰まりをなくすために注意するべきポイント
まず、プリンターのインク詰まりを起こしにくくする使い方のポイントについて解説します。
頻繁にインク詰まりを起こしている人は、使い方が間違っている可能性があります。以下の内容をチェックしてみてください。
電源は正しく切る
プリンターをオフにしても、すぐに電源は切れるわけではなく、プリンターの内部ではキャッピング動作が実行されています。これはインクの乾燥を防ぐために、ヘッドにキャップを被せる動作です。このキャッピング動作が正しく行われていないと、インクが乾燥して目詰まりの原因になります。
プリンターの電源は、操作パネルの電源を使って操作しましょう。電源がオンになっている状態でプラグを抜いたり、電源タップのスイッチを切ったりすると、キャッピング動作が行われません。正しく電源を切ることは、目詰まりの防止になります。
定期的に印刷をする
プリンターヘッドの目詰まりを防ぐには、定期的に印刷をするのも効果的です。インクが固着するのを防ぐため、月に1~2回は印刷をするようにしましょう。印刷をしてみて調子が悪いようなら、プリンターヘッドのクリーニングを行ってください。
ホコリを侵入させない
プリンターヘッドの周りにホコリが溜まっていると、ヘッドの目詰まりの原因となります。プリンターを使わないときは、用紙トレイや排紙トレイなどは閉じて、ホコリができるだけ入らないようにします。しばらくプリンターを使う予定がないときは、ホコリよけのカバーをしておくといいでしょう。
メーカー純正のインクを使う
プリンターのインクには、プリンターメーカーが販売する純正インクと他社が販売する互換性インクがあります。互換性インクは価格が安くコストを抑えるのに役立ちますが、純正インクよりもヘッドの目詰まりが起こりやすくなることがあります。プリンターを長持ちさせるという観点からは、純正インクを使った方が無難です。
互換性インクについては、詳細に解説した記事があります。興味がある方は、そちらも参照してください。
紙詰まりをなくすために注意すべきポイント
紙詰まりを頻繁に起こすと、プリンターの寿命が縮まります。できるだけ紙詰まりを起こさないための注意点を解説します。
紙詰まりの頻度が高いと、作業効率にも影響します。効率を上げるためにも、紙詰まりを起こさない使い方をしましょう。
給紙ローラーをクリーニング
給紙ローラーに汚れが付着していると、正しく紙が送られずに紙詰まりの原因となります。給紙ローラーは、柔らかい布で拭いたり、専用のクリーニングシートを使ったりして汚れを取り除きます。
ティッシュペーパーなどを使って拭くと、繊維クズがローラーに付着して、かえって不調を招くこともあるので、注意してください。
紙の保管の仕方にも注意
印刷に使う紙が曲がっていたり折り目が付いていたりすると、紙詰まりを起こしやすくなります。紙は曲がったり折れたりしないように、気を付けて保管しましょう。
紙の保管方法について解説した記事もあるので、参考にしてください。
用途に合わせた長持ちするプリンターの選び方
使い方に気を付けていても、いずれプリンターは寿命を迎えます。買い替える際のポイントとしては、ランニングコストや印刷スピードなど様々なものがありますが、今回は「長持ちする」という点に着目して選び方をご紹介します。
印刷頻度が低い人は、一体型カートリッジの製品を選ぶ
インクカートリッジにプリンターヘッドが搭載されている一体型のインクカートリッジは、インクを交換する度にプリンターヘッドも新しくなります。ヘッドクリーニングで解消しないインク詰まりも、カートリッジ交換で直せます。
とはいえ、一体型のインクカーリッジはインクコストが高く、頻繁に印刷を行う人にはコストの負担が大きくなります。一体型インクカートリッジを採用するプリンターは、印刷頻度が低い人、たとえば年賀状印刷以外にはほとんどプリンターを使わないというような人におすすめです。
こちらのPIXUS TS5430は、一体型のインクカーリッジを採用するプリンターです。スマホからでも簡単に写真印刷ができるエントリーモデルで、手軽にプリンターを使いたい人におすすめです。
【参考】
Canon PIXUS TS5430
文書印刷が多い人は、レーザープリンターを選べばインク詰まりが起こらない
レーザープリンターは、トナーを熱と圧力で紙の表面に定着させることで印刷します。インクジェットプリンターとは印刷方式が異なり、インク詰まりが起こりません。写真印刷の鮮明さではインクジェットプリンターに劣るところもありますが、文書印刷が中心の人には、デメリットにならないでしょう。
こちらのLBP621Cは、レーザープリンターとしては低価格で、家庭でも導入しやすい製品です。カラーA4文書を毎分18枚の速さで印刷でき、テレワークなど仕事で使う人にもおすすめです。
【参考】
Canon LBP621C
印刷枚数が多い場合は、耐久性が高いプリンターを選ぶ
長持ちするプリンターを選ぶには、耐久性が高いプリンターを選ぶ方法もあります。プリンターの耐久性は「10万ページまたは5年」という表現をしています。印刷枚数が少ないときは先に耐用年数を迎えてしまいますが、印刷枚数が多い場合は耐久性をチェックしてプリンターを選ぶといいでしょう。
ビジネスインクジェットPX-M7110Fは、耐久性が「60万ページまたは5年」です。レーザープリンターにはさらに耐久性に優れた製品もありますが、こちらの印刷コストはA4カラー文書約7.1円、A4モノクロ文書約2.1円と、同社のレーザープリンターよりも安くなっています。レーザープリンターからの買い替えを検討する価値がある製品です。
【参考】
EPSON PX-M7110F
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プリンターを長持ちさせる使い方や、長持ちするプリンターの選び方について解説しました。普段のプリンターの使い方を見直すだけで、プリンターの寿命は伸ばせます。大事に使って、プリンターを長持ちさせてください。
プリンターを買い替えるときに「長持ちする」という点を判断基準に加えると、選ぶべきプリンターが変わってきます。プリンターを選ぶ基準には、印刷の鮮明さや印刷コスト、印刷スピードなどさまざまな指標があるので、そのなかに「長持ち」も取り入れて購入時の参考としてください。
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