ここ最近、竹を原料にしたトイレットペーパーや廃棄予定のリンゴを原料にしたヴィーガンレザーなど、環境に配慮した商品が次々と登場しています。
この記事では、このような廃棄物から生まれる“アップサイクルペーパー”について取り上げ、紹介していきます。
もみがらから出来た紙が誕生!
稲を脱穀したあと、大量に発生する米の「もみがら」。もみがらは土壌改良の素材などに活用されますが、大部分は一般廃棄物として廃棄されています。その量は、お米を主食とする日本だけでも年間約200万トン。世界中だと、年間約1億トン以上も排出されているのです。
このたび、この廃棄されるもみがらをパルプに配合した新素材「momi-kami(モミカミ)コートボール紙」が誕生しました。コートボール紙とは、表面がつるっとした白、裏面がざらつきのある灰色の厚紙です。お菓子やティッシュ、ラップの箱など広く使われているので見たことがある方も多いのではないでしょうか。
「momi-kami(モミカミ)コートボール紙」は、厚みと強度があるため、プラスチックの代替品としてパッケージやスリーブなどへの活用が期待されています。
「momi-kami(モミカミ)コートボール紙」3つの特徴
1.「もみがら」をパルプに配合しつつも、印刷や加工がやすい
2.フードバンクに売上の1%を寄付し、フードロス問題の解決に貢献
3.SDGsが提唱する「持続可能な開発目標」の11,12,13,14のゴール達成に寄与
なんと、にんじんも紙に!?
野菜工場から排出される、ニンジンの皮を活用した紙素材「vegi-kami にんじん」も製品化されました。
この「vegi-kami にんじん」は、表面をじっくりと見ると、ほのかなオレンジ色のつぶつぶがあります。ただ野菜を使うだけでなく、あえて質感を残してパルプと混ぜることで、紙の表面に素材の持つ色・質感があらわれています。白色ベースの紙で加工性が良いので、パンフレットやリーフレット、封筒、名刺など様々な用途で使用できます。
このほかにも、たまねぎ、じゃがいも、みかんなどフードロスとして捨てられる野菜や果物を使用した食物由来の紙、野菜の葉っぱなどを漉き込んだ紙なども登場しています。
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最近は、捨てられる素材を再利用する“リサイクル”だけでなく、別の商材にアップグレードして生まれ変わらせる“アップサイクル”に取り組む企業が増えています。持続可能な社会を実現するためにも、こうした環境に配慮したモノを選んで使うことも大事です。
松本洋紙店でも、紙ゴミとして捨てられるはずだった資源を有効活用した「再生紙」を扱っています。チェックしてみてください。
【参考】
再生紙一覧
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