色鮮やかな万年筆用のインクは、ただ並べるだけでも綺麗で、コレクションしている方も多いのではないでしょうか。でも、いざ使うとなると、書いている途中でインクを替えるのは、洗浄の手間もあって面倒ですよね。
もっと手軽に万年筆用のインクを楽しみたい。そんな気持ちに答えてくれる画期的な文房具が、セーラーから販売されています。この記事では、セーラーの万年筆ペン先のつけペン「hocoro」と、万年筆用のインクに合う紙をご紹介します。
万年筆のペン先を採用したつけペン
セーラーの「hocoro」は、万年筆からペン芯を取り外し、ペン先のみを使用したつけペンです。ペン先の種類は筆文字と細字、カリグラフィータイプ(1mm、2mm)の4種類があり、軸はホワイトとグレー、クリア、クリアブラックの4色をラインナップしています。本体価格は1,595円(税込)です。
hocoroの特徴
hocoroは、ペン先をインク瓶に浸すだけで文字が書け、インクの色はペン先を水で軽くすすぐだけで変えられます。
カリグラフィータイプ(1mm、2mm)と筆文字のペン先はペン先の角度によって線の細さが変化。文字を描くだけでなく、絵筆のように使ったり、インクを混ぜて絵を描いたりなどこれまで敷居の高かったインク瓶を気軽に楽しめるようになりました。
万年筆用のインクと相性の良い紙
万年筆で書くことを楽しむのであれば、インクだけではなく紙にもこだわりましょう。万年筆用に作られた紙であれば、インクがにじみすぎたり、裏移りしたりなどのトラブルを防げます。ここからは、万年筆用のインクと相性の良い紙を4つ紹介します。
フールス紙
フールス紙は、筆記専用の紙として開発されました。鉛筆、シャープペンシル、ボールペン、万年筆など、筆記具を選ばず使えます。特に万年筆の場合は滑らかな書き心地で、にじみにくく裏抜けがしにくいのが特徴です。市販品だと、ツバメノートがフールス紙を採用しています。
トモエリバー
トモエリバーは、株式会社巴川製紙所が開発した手帳専用紙です。2021年に製造・販売が終了し、現在は三善製紙が引き継いでいます。
トモエリバーは、薄くて軽い割に強度があり、インクが適度に染み込むけれど裏抜けしにくい特徴があります。ツルツルとしていて滑らかな書き心地で、万年筆のペン先が引っかかることなく書けるのです。市販品だとノートはSAKAEテクニカルペーパーノート、手帳だとほぼ日手帳などに使用されています。
MD用紙
MD用紙は株式会社デザインフィルが開発した紙です。にじみや裏抜けがしにくく、書き味の良さを追究しています。書き心地はなめらかで、どのような筆記具にも合うのが特徴です。
MD用紙は、デザインフィルの基幹ブランド「ミドリ」から発売されている、ノートやメモ帳などのさまざまな製品に使用されています。
満寿屋 クリーム紙
満寿屋のクリーム紙は、原稿用紙のために満寿屋が開発したクリーム色の紙です。多くの作家が万年筆を使用して原稿を書いていたことから、万年筆での筆記を想定して開発されました。そのため、どのようなインクを使用してもにじみにくく、裏抜けしにくいなめらかな書き心地を得られます。満寿屋のクリーム紙は、おもに満寿屋の原稿用紙などに採用されています。
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今回は万年筆のインクが手軽に楽しめるつけペン「hocoro」と、万年筆に合う紙をご紹介しました。
万年筆は、使う紙によってもインクの乗り方や書き心地が異なります。たくさん試し書きをして、お気に入りの紙に出会ってください!
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