この記事では、2024年2月16日にエプソンから発売されたばかりの新作プリンター「EW-056A」と「EW-456A」を紹介します。2機種とも低価格帯の家庭用プリンターのエントリーモデルで、コピーやスキャンもできる複合機です。
スマホから簡単にセットアップでき、プリンターを使い慣れない人でも手軽に使えることが特徴です。
手軽に使えるエントリーモデル「EW-056A」「EW-456A」
「EW-056A」は実売価格9000円、「EW-456A」は1万2000円と、かなり低価格のプリンターです。スマホから簡単にセットアップができることを始め、「使いやすさ」に配慮された製品なので、ふだんプリンターを使う機会がない人や初めてプリンターを購入する人でもすぐに使いこなせます。
2つのモデルは、印刷速度や印刷コストにこそ大きな差はありませんが、「EW-456A」の方が自動両面印刷に対応していたり液晶パネルを搭載していたりと、機能性が高いモデルとなっています。
コンパクトなシンプルモデル「EW-056A」
EW-056Aは、コンパクトな本体に基本機能を詰め込んだシンプルモデルです。L判写真の印刷コストは約30.5円、印刷速度は約74秒となっています。
エプソンのカタログ等で「まよったらコレ!」と紹介されている、おすすめ製品のEW-M886は、それぞれ約24.8円、約13秒となっています。それと比べるとわかるとおり、EW-056Aのプリンターとしての性能は高くありません。
とはいえ、実売価格が1万円を切っていながら、コピーやスキャンもできる複合機である点は十分に魅力的です。無線LAN対応で部屋の好きなところに配置でき、極めてコスパが良い製品といえます。
EW-056Aの特徴
●ハイブリッドインク搭載で文書も写真もキレイに印刷
EW-056Aは、ブラックが顔料インク、カラーが染料インクというハイブリッドインクを搭載しています。ブラックは文字や細線もくっきりと印刷されるため、文書印刷に適しています。一方、カラーは発色性が良く、写真印刷に適しています。写真の色補正を自動で行う「オートフォトファイン!EX」も搭載されているので、逆光の写真でもキレイに印刷できます。
●スマホから簡単に使える
家にパソコンがなく、もっぱらスマホで撮った写真を印刷するためのプリンターとしても、EW-056Aはぴったりです。スマホ・タブレット専用アプリ「Epson Smart Panel」が用意され、初期セットアップがスマホから簡単にできます。「Epson Smart Panel」は、スマホからPDF文書や写真を印刷したり、年賀状を作成したりも可能です。
●無線LAN接続が可能でレイアウトが自由
EW-056Aは無線LAN対応で、配線を気にすることなく自由に配置できます。コンパクトなサイズなので、置き場所に困りません。リビングに置いて家族で使うこともできますし、必要に応じて場所を移動させるのも簡単です。
●フチなし吸収材エラー時もフチあり印刷が可能
フチなし印刷は、用紙に付着しなかったインクをパッドに吸収するため、吸収量を超えるとエラーになります。W-056Aは、この「フチなし吸収材エラー」が出たときも、フチあり印刷は継続して使用できます。ただし、この状態からフチなし印刷を再開するには、メーカー修理が必要です。
EW-056Aの仕様
●価格
参考:9000円(税込み・Amazon 2024/3/19現在)
●ランニングコスト
A4カラー文書(インクコスト):約15.2円
A4カラーL判写真(インク・用紙合計):約30.5円
●対応インクカートリッジ
MED-BK ブラック
MED-C シアン
MED-M マゼンタ
MED-Y イエロー
※ブラック約1600円~、カラー約800円(Amazon 2024/3/19現在)
自動両面印刷が可能で使い勝手が良い「EW-456A」
細かなスペックの違いはありますが、EW-456AはEW-056Aの特徴をすべて備えています。一方、以下で紹介するEW-456Aの特徴は、EW-056Aには無いものです。これらに魅力を感じる人は、価格はやや高くなりますがEW-456Aをおすすめします。
EW-456Aの特徴
●自動両面印刷対応で用紙を節約
EW-456Aは、自動両面印刷対応です。両面に印刷すれば用紙を節約でき、印刷コストを下げられます。ハガキの両面印刷にも対応しているので、年賀状などの印刷も簡単です。EW-056Aも両面印刷はできますが、片面を印刷した後で用紙をセットし直す必要があり、少し手間がかかります。
●1.44型カラー液晶搭載で本体でも操作しやすい
EW-456Aは、操作パネルに1.44型のカラー液晶が搭載されています。イラスト付きで大きな文字で分かりやすく表示されます。タッチパネルではなく、操作は画面横のボタンで行います。
●充実したコピー機能
EW-056Aにもコピー機能は搭載されていますが、等倍コピーのみのシンプルなものです。EW-456Aなら両面コピーや拡大縮小コピーが可能で、複数の原稿を1枚の用紙に割り付けてコピーもできます。IDカードの両面をA4用紙の片面に並べてコピーするIDカードコピーや、冊子や本の見開き2ページ分を1枚の用紙にコピーする機能もあり、コピー機能はEW-056Aよりも充実しています。
●自分で交換できるメンテナンスボックスを搭載
インクジェットプリンターには、ヘッドクリーニングなどに使用される廃インクを吸収するパッドが搭載されています。廃インクが吸収パッドの吸収量を超えるとエラーになり、修理交換が必要になります。
EW-456Aは、自分で交換できるメンテナンスボックスが搭載され、こちらを購入・交換すれば、廃インクパッド交換のために修理に出す必要がありません。なお、EW-056Aと同様のフチなし吸収材エラー時に、フチあり印刷が継続できる機能も搭載しています。
EW-456Aの仕様
●価格
参考:1万2000円(税込み・Amazon 2024/3/19現在)
●ランニングコスト
A4カラー文書(インクコスト):約15.3円
A4カラーL判写真(インク・用紙合計):約30.5円
●対応インクカートリッジ
MED-BK ブラック
MED-C シアン
MED-M マゼンタ
MED-Y イエロー
※ブラック約1600円~、カラー約800円(Amazon 2024/3/19現在)
エプソン エントリーモデル2機種のスペック比較表
製品名 | EW-056A | EW-456A |
発売年 | 2024年 | 2024年 |
参考価格 | 9000円 | 1万2000円 |
本体サイズ (幅×奥行×高さmm) |
390×300×146 | 375×300×170 |
カラー印刷速度(L判写真) | 約74秒 | 約70秒 |
印刷解像度(dpi) | 5760×1440 | 5760×1440 |
Wi-Fi | 〇 | 〇 |
自動両面印刷 | × | 〇 |
最大用紙サイズ | リーガル | リーガル |
最大給紙枚数 | 50枚 | 100枚 |
カラー印刷コスト(A4文書 インクコスト) | 約15.2円 | 約15.3円 |
カラー印刷コスト(L判写真 インク・用紙合計) | 約30.5円 | 約30.5円 |
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エプソンの新作プリンター、EW-056AとEW-456Aを紹介しました。2機種ともスマホから簡単にセットアップが可能な、エントリーモデルに位置づけられる製品です。比較すると、EW-456Aの方がワンランク上の機能を備えています。一方、あまり価格差は大きくありませんが、EW-456Aの方がやや高価です。
導入コストを重視するか、機能性を重視するかによって、EW-056AとEW-456Aのどちらを購入するか検討するといいでしょう。そして、プリンターと併せて必要になる用紙は、松本洋紙店にご用命ください。
松本洋紙店では、この記事でご紹介したようなインクジェットプリンターに使える用紙も、さまざまな種類を取りそろえています。インクジェットプリンターで使用する用紙について解説したページもあるので、ぜひそちらもご参照ください。