地球環境大賞とは「産業の発展と地球環境との共生」を目指して創設された賞です。この地球環境大賞・第32回の経済産業大臣賞を、リコーの環境配慮型複合機が受賞しています。
受賞対象は2023年2月14日に発売されたRICOH IM C6010/C5510/C4510/C3510/C3010/C2510/C2010の7機種16モデルです。この記事では、これらのリコーの複合機をご紹介します。
モデルの違いとしては、基本モデルのほかに、FAXが標準搭載されたFモデル(全機種)と、1パス両面ADFが標準搭載されたAモデルがあります(C5510A/C4510Aのみ)。C6010は基本モデル・Fモデルに1パス両面ADFが搭載されているため、Aモデルがありません。1パス両面ADFについては、製品特徴のところで解説します。
地球環境大賞 経済産業大臣賞 受賞理由
RICOH IM C6010をはじめとする7機種16モデルは、リコーのサステナビリティ活動の集大成ともいうべき製品です。具体的には、以下の2点でサステナビリティが実現されています。
●本体樹脂総重量比で、プラスチック回収材の使用率が約50%
●低融点トナーの採用による消費電力低減などで、ライフサイクル全体でのカーボンフットプリントを前身機(RICOH IM C6000)より約27%削減
リコーでは、循環型社会実現のコンセプトとして「コメットサークル」を制定しています。
コメットサークルでは、リコーグループの領域だけでなく、その上流と下流を含めた製品のライフサイクル全体で環境負荷を減らしていく考え方を示しています。
RICOH IM C6010ほか7機種の特徴と機種ごとの違い
ここからは、RICOH IM C6010ほか、7機種の特徴と機種ごとの違いについてご紹介します。
機種の特徴で解説している一部の機能は上位機種のみに搭載されていたり、オプションで搭載可能であったりする場合があります。より詳細なデータは、リコーのホームページやカタログをご参照ください。
なお、リコーのホームページやカタログ等には、2024年1月24日発売の新機種であるIM C7010も掲載されています。地球環境大賞 経済産業大臣賞の受賞対象ではありませんが、製品の持つ特徴の多くはRICOH IM C6010のシリーズと共通しています。
RICOH IM C6010ほか7機種の特徴
●DX推進に役立つ1パス両面ADF
1パス両面ADF は、IM C7010/C6010/C6010F/C5510A/C4510Aに搭載された機能です。ドキュメントフィーダー DF3150を、オプションで追加した場合も使用できます。一般的なサイズの文書だけでなく、名刺や領収書、小切手などの小さな書類も素早く読み取れます。改正電子帳簿保存法に準拠した証憑電子保存サービスとも連携が可能なので、DX推進に大いに役立ちます。
●プリント業務の省力化に役立つオプションやフィニッシャー
インナー紙折りユニット FD3020を装着することで、Z折り、二つ折り、内三つ折り、外三つ折りが可能になります。最大3,200枚(A4)排紙でき、中綴じなどの多彩なステープルが可能なフィニッシャーも用意されています。最大10枚までの針なし綴じも可能で、針あり・針なしの選択が可能なユニットを追加できます。
●高い環境性能
地球環境大賞 経済産業大臣賞の受賞理由にもなった、高い環境性能も特徴です。再生プラスチックの利用や低融点トナーの採用のほか、梱包に使用される緩衝材を発泡スチロールからリサイクル紙製包装材に切り替えたり、スリープモード時の消費電力を0.3Wに抑えたりと、高い環境性能を実現しています。
●最新のセキュリティ機能を搭載
オプションで非接触ICカード「FeliCa」「MIFARE」「eLWISE」を用いた、個人認証管理を導入もできます。オンデマンド印刷に標準対応し、印刷物の取り違えや取り忘れが抑止されるので、セキュリティの向上に役立ちます。また、管理者ごとに権限も割り振れ、セキュリティポリシーに合わせた設定もできます。
外部からのセキュリティの脅威に対しても、最新の暗号化通信プロトコルTLS1.3に対応していたり、ストレージなどの暗号化に使われるTPM(Trusted Platform Module)がTPM2.0に対応していたりと、防衛機能が強化されています。
●大型のタッチパネルを搭載し、ユーザビリティが高い
搭載されたパネルは、タブレット並みの10.1インチの大きなサイズで、静電容量式の操作性が高いタッチパネルです。スマホやタブレットのようなフリックやドラッグ、ピンチイン・ピンチアウトの操作が可能です。大きなアイコンの見やすいユーザインタフェースが採用され、直感的な操作でさまざまな機能が活用できます。
●ランニングコストを抑えた2色コピー/プリントが可能
リコーの保守サービスでパフォーマンス契約を締結した場合、カウンター料金は、モノカラーカウンター料金、フルカラーカウンター料金、フルカラープリントカウンター料金の合計で計算されます。モノカラーカウンターは、単色や白黒モードのほかに2色モードでの印刷が含まれるので、ブラックに加えてカラー1色を使って印刷した2色コピー/プリントも、フルカラーより低料金になります。単色よりも見やすい原稿を、低コストで印刷できて便利です。
RICOH IM C6010ほか7機種の機種ごとの違い
IM C6010ほか、7機種は共通する点も多いのですが、以下の点に違いがあります。
●印刷スピード
印刷スピードはもっとも速いC6010がカラー・モノクロともに毎分60枚であるのに対して、もっとも遅いC2010では毎分20枚となります。それぞれの機種でCの後の2桁の数字が、印刷スピードに対応しています。
●ファーストプリントタイム
ファーストプリントタイムも、C6010ではフルカラー4.2秒、モノクロ2.9秒であるに対して、C2010ではフルカラー7.4秒、モノクロ5.1秒です。C6010とC5510が同一タイムという例外もありますが、基本的に上位モデルから下位モデルになるにしがって、ファーストプリントタイムが徐々に遅くなります。
●エネルギー消費効率
一年間に消費する電力量を示すエネルギー消費効率は、C6010が119kWh/年、C2010では32kWh/年です。性能差はありますが、単純に比較するとC2010の方が省エネ性能に優れていることになります。
RICOH IM C6010ほか7機種の仕様
●価格(標準モデル)
参考:270万円~105万2000円(税別・リコー公式ホームページ)
●ランニングコスト
モノクロカウンター:8.5円
フルカラーカウンター:40.0円
フルカラープリントカウンター:34.0円
※保守サービスでパフォーマンス契約を選択した場合。モノクロカウンターは月500カウントまでの1カウントにつきの金額、フルカラーカウンターとフルカラープリントカウンターは月1000カウントまでの1カウントにつきの金額です。
地球環境大賞 経済産業大臣賞受賞プリンター7機種のスペック比較表
製品名 | C6010 | C5510 | C4510 | C3510 | C3010 | C2510 | C2010 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
発売年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 |
参考価格 | 270万円 | 219万円 | 191万円 | 167万円 | 143万円 | 121万円 | 105万2000円 |
本体サイズ (幅×奥行×高さmm) |
587 × 701 × 963 |
587 × 701 × 788 |
587 × 701 × 788 |
587 × 701 × 788 |
587 × 701 × 788 |
587 × 701 × 788 |
587 × 701 × 788 |
カラー 印刷速度 (A4文書 毎分) |
60枚 | 55枚 | 45枚 | 35枚 | 30枚 | 25枚 | 20枚 |
モノクロ 印刷速度 (A4文書 毎分) |
60枚 | 55枚 | 45枚 | 35枚 | 30枚 | 25枚 | 20枚 |
印刷解像度 (dpi) |
4800相当×1200 | 4800相当×1200 | 4800相当×1200 | 4800相当×1200 | 4800相当×1200 | 4800相当×1200 | 4800相当×1200 |
Wi-Fi | ○ | ○ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
自動両面 印刷 |
○ | ○ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
最大用紙 サイズ |
A3 | A3 | A3 | A3 | A3 | A3 | A3 |
最大給紙 枚数 |
1280枚 | 1280枚 | 1280枚 | 1280枚 | 1280枚 | 1280枚 | 1280枚 |
***
地球環境大賞 経済産業大臣賞を受賞したリコーのカラー複合機を紹介しました。環境性能が高いだけでなく、DX推進に役立つ機能を備えた、セキュリティやユーザビリティなどの点でも優れた製品です。カラー複合機の導入を考える際は、こちらの記事をぜひ参考にしてください。
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