自社で印刷することへのハードルの高さから、印刷を外注すると失敗しないと思っている人も少なくないのはないでしょうか。
プロに任せれば安心できるといったイメージがありますが、以下のような失敗談がよく挙げられます。
- 想像していた仕上がりと異なった
- 予想以上に納期がかかった
- 予想以上に印刷代金がかかった
- そもそも完全データの作り方が難しい
- 紙が選べなかった
これらの原因は、突き詰めると双方の認識不足に行き着きます。
- 発注者側が作りたい印刷像がふんわりだった
- 業者側とのコミュニケーションが足りてなかった
- そもそも納期と発注費用が非現実的なものだった
情報の共有は重要ですが、発注者側も業者側の知識不足が否めず、必要な情報を良いタイミングで知ることが出来ないこともあります。
認識ズレが起こることによって、納期が遅れることはもちろん、成果物の受け取り拒否のような、あってはならない事態を招いてしまいます。
この記事では外注で失敗しないためのポイントをご紹介します。
データの基本
もっとも知っておかないといけないことのひとつは、パソコンの画面で見ているものと紙にプリントしたものが同じにならない場合があるということです。
プリントをすると変わる色や消えてしまう線などが発生するのです。
また、家庭用のインクジェットと業者が使うそれは特性が異なり、すべて同じ仕上がりになるわけではありません。
外注する際には、業者の方と家庭用インクジェットで印刷したデザインをもとに打ち合わせをしていくことが多いかもしれません。
しかし、プリンターでのシミュレーションには限界があることを了承しておく必要があります。
ミスマッチを防ぐために
上記はごく一例であり、データには様々な基本があります。
外注する際は以下のようなデザインの作成に気をつけて依頼すると良いでしょう。
- どんな印刷機でも問題なくプリントができるデータを作る
- デザイン線を0.25pt以上にする。
- グレーの表現に注意する
- コミュニケーションを密に取る
①どんな印刷機でも問題なくプリントができるデータを作る
一旦業者に任せてみて、その後色校正をすることは確実な方法ではありますが、納期が延びてしまうとコストもかかります。
イメージ通りのものを早く仕上げるために明確なデータを作成することが大切となってくるでしょう。
②デザイン線を0.25pt以上にする。
デザインに線が含まれている場合は、消えてしまわないように0.25pt以上にしましょう。それ以下だと消える可能性があるためです。
また、どんなに細くても一定の太さで見えてしまうケースもあります。
グレーや黒以外の色の罫線は0.25ptでもギザギザになり、点線のように失敗してしまうことも少なくありません。最低でも0.5pt、1ptがあると確実でしょう。
③グレーの表現に注意する
グレーを使用する場合、さまざまな種類があるため要注意です。
グレーなのにベージュっぽい、紫に見えるなどと失敗するため、しっかりと灰色として見せたいのであればK(ブラック)を使用しましょう。
4色掛け合わせると印刷時に色調が崩れ、指定色とは異なる色に変わってしまうため気をつけましょう。
④コミュニケーションを密に取る
外注の失敗の原因はコミュニケーション不足によるところが圧倒的に大きいです。
そのため、チェックポイントや打ち合わせ時期は綿密に計画し、密にコミュニケーションを取れるようにスケジュールを組みましょう。
双方がコミュニケーションを十分にとり、チーム一丸となってシステム開発に臨むことで、失敗事例は改善されるはずです。
最後に
以上、外注の際に気を使えたいポイントを見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
外注の失敗というのは行き着くところ、コミュニケーション不足による失敗が圧倒的に多いです。
双方の認識をすり合わせることを重点的に取り組まれることをお勧めいたします。