昨今、企業からも個人からもSDGs(エス・ディー・ジーズ)に関心が高まっています。
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。
SDGsを構成する17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットには、世界で問題となっている貧困や飢餓、健康や教育をはじめ、エネルギーの話、働きがいや経済成長、まちづくりの話まで取り上げられています。
その一つが環境問題です。
中でも深刻となっているプラスチックごみ問題に対する紙の可能性についてこの記事では考えたい思います。
注目の紙「バナナペーパー」についても解説しているので、環境問題に興味がある方、新たな可能性を模索している方はぜひチェックしてくださいね。
海洋プラスチックごみ問題
国連によると、毎年800万トン以上のプラスチックごみが海洋に流れ込んでいて、その総量はすでに1億5000万トンを超えるといわれています。そのうち毎年2〜6万トンのプラスチックごみが日本から流出されていると言われています。(2010年時点)
2050年には、地球上に生息する魚の重量をプラスチックごみの重量が上回ると予測されており、早急な対策が必要とされています。
800万トン:東京スカイツリー222基分に相当する重量
あらゆる場所で、「プラスチックから紙へ」という新たな変革が行われています。
レジ袋有料化により見直される「紙」素材
その問題を受け、日本では2020年7月1日からレジ袋の有料化が全国でスタートしました。
この制度は小売業の事業者がプラスチック製の袋を有料で提供することにより、プラスチックごみの排出抑制を促進するものです。
導入されて半年ほどが経過し、マイバックを持参することがすっかり浸透している様子が見受けられます。このように、脱プラスチックへの動きが加速していますが、一方で見直されている素材のひとつに「紙」があり、例えば、以下のように導入されています。
- アパレル業界⏩買物袋が紙袋
- 食品・飲食業界⏩パッケージやストローが紙製
他にも、最近の新型コロナウイルスによる巣ごもり消費の高まりで「段ボール製の遊具」が登場したり、キットカットの包装が紙になっていたりするなど、さまざまなところで、「紙」の需要が広がっています。
これらから、「紙」はプラスチックの代替品としての用途だけではなく、用い方次第で創造的なモノを生み出す可能性を秘めています。
SDGsに貢献!新たな可能性を模索した「紙」
上記述べたように、紙は非常に汎用性が高く、再生可能性があります。
「紙」と一口にいっても、紙質や厚さなど、種類はさまざまで、日常の中でも雑誌、段ボール、トイレットペーパーなど、それぞれの用途に合わせて使われています。
色や形も変幻自在、ニーズに合わせてうまくその姿を変えることができるのが一番のメリットです。
SDGsの観点からも創造がなされており、環境に対応した紙の利用が注目を集めています。
その一つが、環境対応用紙・バナナペーパー&LIMEX(ライメックス)用紙です。
【環境対応用紙】バナナペーパー
最近注目が高まっているバナナペーパー。ご存知ですか?
バナナペーパーは、その名前の通り、紙にバナナの茎の繊維が使われています。
バナナの茎に、古紙やFSC認証パルプを加えてつくられたのが、バナナペーパーです。
アフリカのザンビアで生産されたオーガニックバナナの茎が使われています。
バナナペーパーのメリット
バナナペーパーを使うことで、下記のようなメリットがあります。
- アフリカ・ザンビアの人たちの雇用・生活資金になる。
- 森林保護・環境改善に貢献できる
- 木は切らないため、絶滅危惧種や生態系の保護に繋がる
- 売り上げが教育支援金として使われる
これだけでもかなりの社会貢献になることがわかると思いますが、何よりも注目される理由はSDGsの目標を全てをクリアしていることです。
貧困・経済・環境問題にアプローチできる注目の用紙です。
地球に、人に、みんなに優しい社会へ。
これを機に、いつも使っている紙をバナナペーパーに変えてみませんか?
バナナペーパーを使った印刷物が少しでも増え、アフリカの人々や環境に優しい社会が形成されることを願っています。
ぜひ、バナナペーパーを応援してください。