万年筆のインクは、メーカーや素材によって、同じ色でも微妙に色味が異なります。だからこそコレクションして、楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。
ビジネスシーンからプライベートまで使いやすい黒インクは、どのメーカーでも必ずラインナップされている定番の色です。今回は黒をとことん極めた、史上最強の黒インク、プラチナ万年筆「超黒」をご紹介します。
「超黒」はどんなインク?気になるお値段は
プラチナ万年筆の「超黒」は、2023年5月に発売されたインクです。究極の黒さを目指した水性顔料インクという触れ込みで、プラチナ万年筆の歴史史上、最高の黒さを誇っています。内容量は60ml、本体価格は5,500円(税込)です。
数値からもわかる!超黒の黒さ
「超黒」のセールスポイントは、なんと言ってもその黒さ。専門誌「趣味の文具箱 2023年4月号」によると、黒さを表す数値のL値(数値が小さいほど黒に近くなる)が従来品より低くなっていることがわかっています。
気になる数値ですが、従来品のプラチナのカーボンインクのL値は34.4であるのに対し、超黒のL値はなんと18.3! このように「超黒」の黒さは数値上でも立証されており、「超黒」の名に恥じない仕上がりとなっているのです。
顔料インクは水に溶けにくいインクで、紙面へのにじみが少なく、裏抜けがしにくい特徴があります。耐光性もあるので、長期間保存したい手紙や日記なども褪色が抑えられてキレイに保管できます。
洗浄は必ず精製水で!
耐水性や耐光性に優れる「超黒」ですが、取り扱いに注意する点もあります。「超黒」を使った万年筆の洗浄時は、必ず精製水を使いましょう。水道水やインククリーナーは、インクが固着する原因となるので避けたほうがいいです。
水性顔料インクは粒子が粗く、インクが乾燥すると万年筆の中で詰まる可能性があります。そのため、「超黒」を入れた万年筆は乾燥させないようにしましょう。水溶性インクであれば、詰まったら水で洗い流すだけで復活しますが、「超黒」は精製水以外で洗い流すと固着してしまいます。乾燥を防いで万年筆を守るためにも、使い終わったら必ず万年筆の蓋をして、毎日使い続けることが大切です。
また、「超黒」は吸入式タイプの万年筆では使用できません。「超黒」を購入するときは、お手持ちの万年筆がコンバーター式かどうかをしっかり確認しましょう。
万年筆がコンバーター式であっても、コンバーターの中に入っていたインクによっては「超黒」が使えません。ブルーブラックやクラシックインクのような古典インクは、鉄成分を含むため、洗浄してもインク成分が落ちきらない可能性があります。こういった古典インクを使っていた万年筆で「超黒」を使うのは避けましょう。
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プラチナ万年筆のインク「超黒」をご紹介しました。視認性の高い黒のインクは、ビジネスシーンでもプライベートでも使える万能色です。耐水性や耐光性にも優れているので、後から読み返したい手紙や日記などの保管にも適しています。真っ黒なインクをお探しの方は、お手元に精製水を用意して、「超黒」をご堪能ください!
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