ポスティング用チラシとは、飲食店や事業所などが広告宣伝を目的として、近隣家庭の郵便受けに直接投函するものです。Web広告では伝えにくいローカルな情報を載せやすく、また、DMよりも目にしてもらいやすいので、有効な宣伝方法のひとつです。
外注するとコストがかかるポスティング用チラシですが、自社で制作するとコスト削減のほかにも多くのメリットがあります。宣伝効果の高いチラシのポイントを押さえながら、社内で作ってみませんか?
この記事では、ポスティング用チラシの効果的な作り方と、おすすめの紙をご紹介します。
ポスティング用チラシを自社制作するメリット
ポスティング用チラシを自社で作ると、デザインや印刷を外注せずに済み、コストの削減になります。
また、企画から制作までの流れを担当者が把握できるため、内容の細かい調整がスムーズにできる点も大きなメリット。制作の途中で変更したい部分が出てきても、すぐに修正が可能です。
さらに、自社制作したノウハウが蓄積され、次回以降のチラシ作成時に役立ちます。お客様への案内などにも応用できそうですね。
ポスティング用チラシの作り方
ポスティング用のチラシには、作り方にいくつかのポイントがあります。ここからは、デザインやキャッチコピーを作るときなどのコツを見ていきましょう。
デザインのコツ
集客性の高いポスティング用チラシを作るには、「わかりやすさ」が重要です。人がチラシを見たときに、その情報が自分に必要かどうか判断する時間は1秒と言われています。そのわずかな時間で「このチラシは自分に必要」と思わせるデザインを心がけましょう。
ポイントは以下の通りです。
●ターゲットを絞る
ターゲットの年齢や性別に合った色やフォントを使用しましょう。例えばキッズ向けのスクールには、はっきりした黄色に丸みのあるフォントがよく使われます。男性向けのセミナーには知的な青色で力強いゴシック体、女性向けのサロンにはパステルカラーに細めのフォントが定番です。
●読みやすい文字を使う
チラシのイメージに合ったフォントを選ぶのも効果的ですが、パッと見てすぐわかるように、大きくて読みやすい文字にすることがより重要です。
●カラーは3色までにする
色は2~3種類までにすると統一感があり、読みやすくなります。
●「取っておきたい」と思わせる工夫をする
クーポンが付いているチラシは、読まずに捨てられるリスクを減らします。チラシ持参の方を対象とした割引や粗品進呈などの付加価値を付けましょう。
●地図を載せる
目的の場所がひと目でわかると、チラシを見た人の次の行動につながります。駅の近くでも「駅から徒歩○分」と文字だけを載せるより、地図で示す方がわかりやすく親切です。
写真のコツ
チラシには文字だけでなく画像も載せましょう。イラストよりも写真の方が効果的です。押さえておきたいポイントは次の通り。
●顔写真を使う
ターゲットと共通点のある人物の写真や、ターゲットがあこがれる、好感が持てる人の顔写真を使うと目に留まりやすくなります。
●シズル感のある写真を使う
宣伝したいものが料理や飲み物の場合、シズル感を意識した写真を使いましょう。シズル感とは、たとえば肉汁があふれ出るハンバーグや、グラスに水滴のついたビールなどです。
●キャプションをつける
写真には、簡潔なキャプション(写真の説明文)をつけて説明するとわかりやすくなります。
●写真のクオリティは重要
見栄えが悪い写真は、かえってネガティブな印象を与えてしまいます。できるだけ日中の明るい自然光を使って撮影しましょう。
広告コピーの書き方
ポスティング用チラシではキャッチコピーも重要です。見る人の心を一瞬でつかむために、心がけたいポイントがいくつかあります。
●ターゲットに合った文言を使う
ターゲットを具体的に設定したうえで、読み手の心に刺さる言葉を選びましょう。ピンポイントで届く文言は、「私に関係のある内容だ」と思わせる効果があります。
●ターゲットの悩みにアプローチする
「~で悩んでいませんか?」などの疑問形を使うと、読み手は無意識のうちに回答を思い浮かべ、続きを読みたくなります。その後、悩みの解決方法を言葉にして、どう行動してほしいかがひと目でわかるようにしましょう。
●商品やサービスのアピールポイントを伝える
他社にはない強みをアピールしましょう。その際に「97%以上のお客様が満足」など、数字やデータを加えると説得力のある言葉になります。アピールポイントは多すぎると読み手に伝わりにくくなるので、内容を吟味するのも必要です。
●限定性のアピールも
「○○限定セール」とするのも効果的です。期間や季節限定のほか、「レディースフェア」などの女性限定、「おひとり様○個限定」など個数を限定する方法もあります。
効果が出ないチラシとは?
ポスティング用チラシで効果が出ないものには、次の例があります。
●情報が多すぎる、または足りない
紙面がごちゃごちゃしていると、手に取った人は読む気がしません。キャッチコピーは多くても20字以内にしましょう。その逆に、電話番号や地図などの必要な情報が載っていないのもNGです。自社サイトへの誘導が目的なのにサイトURLがすぐにわかる位置に掲載されていないと、読み手の行動につながりません。
●キャッチコピーが目立たない
キャッチコピーの文字が小さかったり、目立たない位置にあったりすると読まれません。キャッチコピーは、左上または右上に配置しましょう。
●写真のクオリティが低い
魅力的でない写真は逆効果です。おいしそうに見えない料理、感情が揺さぶられないサービスの写真はNG。そもそも写真がなく、文字だけのチラシも目に留まりにくくなります。
●お得感が伝わらない
ポスティング用チラシは確実に読んでもらえるものではないですが、手にした人が「自分の利益になる」とわかれば読まれる可能性が高くなります。そのためには、割引情報やクーポンなどを付けたうえで、その部分を目立たせましょう。お得な点は、数字を大きくしたり赤文字にしたりして強調する必要があります。
ポスティング用チラシにおすすめの紙
ポスティング用のチラシによく使われる用紙をご紹介します。
MS上質紙
つや消しでコーティング加工していないため、筆記性に優れています。アンケート欄付きのチラシやスタンプを押すチラシ向け。文字がきれいに印刷されるので、文字中心のチラシにおすすめです。
MSスーパーコート
光沢のある紙で色の再現性に優れ、写真や色を多く使うチラシに適しています。厚さのバリエーションは3タイプありますが、ポスティング用によく使用されるのは、比較的薄めの0.1mm(104.7g/m2)のタイプです。
MSマット紙
つや消しでマット感のある、落ち着いた印象の紙です。視認性が高く、文字が多めのチラシに向け。写真よりイラストが多いチラシに適していて、光沢のない上品な仕上がりになります。
ポスティング用チラシを作って集客につなげるためには、デザインやキャッチコピーを工夫して、手にした人に「取っておきたい」と思わせるものに仕上げましょう。ぜひこの記事を参考に挑戦してみてくださいね!
↓↓↓ポスティングチラシにも最適!スーパーファイン紙を松本店長が解説!松本洋紙店Youtubeチャンネル↓↓↓