万年筆の老舗メーカーとして知られるセーラーが、日本で初めて万年筆が作ってから約200年が経ちます。そんななか、セーラーの「プロフィット21 万年筆」は、G7広島サミットにて、各国首脳や国際機関の長が平和記念資料館での記帳に使われました。(スナク英首相は自身の万年筆を使用)
また、岸田文雄首相からG7の首脳への贈り物には、漆塗りの万年筆「彩雅(いろみやび)」が採用されるなど、国産の万年筆はサミットでも外交に活用されました。この記事では、このときのサミットで使われた万年筆や、万年筆に合う用紙について解説していきます。
記帳に使われた「プロフィット21 万年筆」
2023年5月21日(日)、G7広島サミットに招待された各国首脳と国際機関の長が、平和記念資料館を訪問し、芳名録に記帳しました。それぞれの署名だけでなく、平和への祈りを込めた言葉を書き記すのに使われたのが、セーラーの「プロフィット21万年筆」です。
こちらの「プロフィット21」は、セーラーの万年筆でも中核を占めるプロフィットシリーズの顔とも言える万年筆。ペン先には特殊配合の合金である21金を使い、金属パーツには24金メッキを施すことで、美しい輝きと高級感を漂わせます。弾力のあるペン先は、万年筆らしいしなやかな感触と、なめらかな書き味が楽しめます。
「プロフィット21」製品データ
●価格:35,200円(税込)
●方式:コンバーター・カートリッジ両用式
●ペン先仕上げ:金メッキ
●蓋・胴・大先:PMMA樹脂
●金属部品:金メッキ仕上げ
●本体サイズ: φ18×141mm(クリップ部含む)
●本体重量:21.6g
●付属品:カートリッジインク(ブラック)2本
日本の伝統美を表現した「彩雅(いろみやび)」
岸田首相がG7各国の首脳らに贈った「彩雅」は、日本の伝統的な工芸様式である漆塗りを施した、美しい万年筆です。
ボディには、古くから万年筆に使用されてきた硬質ゴムの一種であるエボナイトを使用し、「石目塗」呼ばれる漆塗りの技法を使うことで、表面に石の肌のような凸凹を生み出しました。
日本で古来愛されてきた「淡香(うすこう)」「蘇芳(すおう)」「深藍(ふかあい)」「千歳緑(ちとせみどり)」の4色展開で、どれも鮮やかでありながら、落ち着きのある雅やかな色合いになっています。こちらは漆塗りの本場である加賀市にて、30年近く漆芸に携わる作家の小林已眞氏の作品です。
「彩雅」製品データ
●価格:187,000円(税込)
●方式: コンバーター・カートリッジ両用式
●ペン先仕上げ: バイカラー
●蓋・胴・蓋栓・大先: エボナイト/漆塗り
●金属部品: 金メッキ仕上げ
●本体サイズ: φ20×153.5mm(クリップ部含む)
●本体重量: 32.0g
●パッケージ: 専用桐箱(156×207×49mm)
《サービスカートリッジインク(ブラック) 2本、万年筆用インク吸入器コンバーター 1個(本体内蔵)、クリーニングクロス 1枚、取扱説明書 1部、万年筆使用説明書 1部、万年筆品質保証書 1部》
万年筆におすすめの用紙をご紹介
万年筆におすすめなのは「書きやすい」紙です。しかし、液体インクで書く万年筆の場合は、薄い紙や、乾きの良くない紙だと、裏側に透けてしまったり、紙を重ねた時に写ってしまったりするので、ある程度厚みがあったほうが向いているかもしれません。
また、万年筆の場合はペン先を滑らせて文字を書くので、どの程度の滑り具合が書きやすいかによって紙を選ぶのもいいでしょう。ツルッとした表面でよく滑る紙がいいという人もいれば、やや引っかかりがあるくらいのほうが書きやすいという人もいます。たとえばボンド紙は、インクの乾きこそ良いものの、引っ掛かりがあるため、好みが分かれるところです。滑りを重視する場合は、手帳用紙や書籍用紙を使うのもいいでしょう。
手帳用紙
書籍用紙
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先ごろのサミットで外交に華を添えたセーラー万年筆2種と、万年筆に合う紙をご紹介しました。新たな万年筆を買おうとしていた方は、検討する商品の1つにいかがでしょうか? そして、その万年筆のお供にする紙は、ぜひ松本洋紙店にてお買い求めください。
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