こんにちは、松本洋紙店スタッフです。
多業種にわたる松本洋紙店ご愛用者さまから、今回は
アマチュア写真家 樋口良夫さまにご協力をいただきお話をお聞きしました。
長く写真用紙をご愛用くださってます。
「写団・吉田」会長、「ニッコールクラブ南予支部」支部長をお務めで、
「愛媛県美術会」会員(審査員)、「宇和島美術協会」写真部長もされています。
今回は貴重なお写真を5点、掲載させていただきました。また、今回初の試みとして、1ヶ月ごとに作品を衣替え(!)させていただきます。現在の作品は第2回めになります。テーマは「風景」です。そちらも楽しみにしていただきつつ、ぜひご一読くださいませ。
Q:プロフィールをお教えください
1949年生まれ、宇和島市出身です。
東京・大阪に7、8年在住し、28歳で宇和島に戻りました。
22、3歳からニコンFやマミヤRB67を購入し、本格的に写真を始めました。当時は二科会の会員数が24名位だったのですが、紅一点の古澤和子先生のクラブにて3年くらい勉強しました。二科展や月光フォトコンテストで初入選したものの、数年は写真に取り組むことができず。宇和島に戻った後、31歳からクラブを作って再スタートしました。今のクラブはもう、26、7年続いています。ニッコールクラブと両方で活動しています。
最初の頃は富士フィルムフォトコンテストやニッコールフォトコンテストなど大規模なコンテストに挑戦していましたが、十数年前からはカメラ雑誌が楽しい!とインプットされまして毎月楽しんでいます。なにせカメラ雑誌のコンテストは毎月ありますからね!
主な受賞歴
1988年 富士フィルムフォトコンテスト スライドの部 グランプリ
1989年 富士フィルムフォトコンテスト スライドの部 グランプリ
1989年 写ガール展 写ガール賞
1991年 富士フィルムフォトコンテスト モノクロの部 ゴールド賞
2013年 エプソンフォトグランプリ ヒューマンライフ部門 グランプリ
2015年 日本カメラ カラーの部 年度賞1位
2018年 日本カメラ モノクロの部 年度賞1位
他年度賞等多数
Q:様々なスタイルの作品がありますね!
とにかく興味を持ったものは何でも被写体です。人物、祭り、猫や鳥や牛などの動物、風景も好きですが遠くに行っても良いものが撮れるとも限らないので基本的に地元の美しい瞬間を見つけては撮影しています。
コロナ禍においては毎年行っていたお祭りが中止になってしまって残念でしたが、地元の写友たちと状況を見つつできる限り撮影を続けています。沖縄にも4年ほど青木さんたちと一緒に毎夏みんなで行ったりしました。沖縄では偶然2回も山中さんにお会いしたんですよ。
写友たちとの交流も楽しみのひとつです。また、最近は女性たちの感性の素晴らしさにも感嘆しています。少しのアドバイスでどんどん成長されます。17、18、19、20年にはフォトコン誌で愛媛の女性が4年連続で年度賞1位になり、皆さんに直接関わってはいませんが、素晴らしいことだと喜んでおります。
Q:今回の作品について一言ずつお聞かせください
作品1
西予市宇和町の冬の風物詩「わらぐろ」です。雪の降る日、ストロボで雪を浮かび上がらせています。
作品2
自宅ベランダからの撮影です。目を覚ますと東の空が赤く焼け、大急ぎでカメラをセットし撮影しました。手前は地元の神社の山で、その向こうにも山があるので普段あまり朝焼けはないのです。貴重な一枚です。
作品3
宇和島市吉田湾の夕照です。沖合には魚の養殖などが盛んで、出る船と帰る船が交差する位置を考えてシャッターを切りました。
作品4
8月4日の大洲川祭りの花火大会の日。屋形船で花火見物を楽しんでいます。
作品5
西条市のひょうたん池の花筏です。咲いている桜よりも散るときや散った花びらの方が好きで、ここに通いました。
Q:カメラやプリンタ等こだわりはありますか?
初めてのカメラはニコンFで、再開してFE2を買いました。普及機でしたが良いカメラでした。十数年前はF100でしたが時代の流れでみんなデジタルになり、D300からD700、D750と使っていました。2018年の西日本豪雨でカメラやパソコン、電化製品がすべて泥水に浸かってしまい使用不可に。。。現在は新たに買い直したニコンD750を愛用しております。重いな、と感じるようになったらミラーレスを考えます。
プリンターはエプソンです。そろそろデジタルに、と思いつつ2006年日本カメラに挑戦したとき年度賞の副賞でエプソンのプリンターをいただき、しばらくしてカラーの良いのがほしいなあと思ったら7Vをいただき、その後カラーにもモノクロにも良いプリンターがほしいなあと思ったらアサヒカメラでPX-5V2をいただきました。特に日本カメラは何部門の何位がプリンター、というのが決まっていますから、ピタ!っと3台ももらえるなんて運の良さに驚きです!もちろん性能にも満足しています。現在はSC-PX1Vを使っております。
ペーパーはメーカー主催のコンテスト以外、カメラ雑誌やコンテストにはすべてB4の松本洋紙店写真用紙の印画紙(光沢)か絹目(半光沢)を使用しています。白ぶちの色もきれいだし、プリントの仕上がりには満足しております。奈良の青木さんに教えてもらい、今は愛媛の月例に挑戦を始めた写友にも勧めております。
Q:印刷の際にこだわってらっしゃる点はありますか
私は四国の宇和島に住んでいるので情報が比較的少なく、専門的なことはあまり詳しくありません。Photoshopやプリントも自己流です。少しプラスのレタッチくらいしかしませんが最近のプリンターは性能も良くなり年配者や初級者でもそこそこのプリントはできると思います。そこで違いをつけるのには、以前やっていた暗室でのモノクロ・カラー自家現像の経験が役立っていると信じています。作品へのレタッチは、女性がほんのりお化粧する程度です。
Q:今後の作品づくりについてお聞かせください
カメラ雑誌も十数年楽しんできましたが、日本カメラは年度賞1位になると卒業で出せません。年度賞は嬉しいものの反面ちょっとさびしい気もします。今は心の中で、テーマを決めて多数枚の組写真を考え、少しずつ撮りためています。
2022年5月20日(金)~22日(日)パフィオうわじま1Fにて「第4回 宇和島美術協会展」が開催され、私の写真も1枚ですが展示されました。遠路来ていただいた方もあり、有意義な時間を過ごすことができました。
松本洋紙店スタッフより
お話の中に出てきた青木さま、山中さまだけでなく、中澤さま、室田さまとも旧知の中でいらっしゃって、写真家ネットワーク、すごいです。
実はブログのお願いをするのには結構勇気が要りまして、ドキドキしながら連絡を差し上げるのです。当店で写真用紙を買ってくださった方が、樋口さまのご紹介であること、普段から写真も教えてもらったり良くしてもらっている、なんてことをおっしゃっていたので樋口さまなら引き受けていただけるかも!と連絡させていただきました。快く引き受けていただいて、作品を見せていただくと。佇まいとはまた違ったロックな感じがして、すごく引き込まれました。加えてたくさんの作品から選ばせていただくという超豪華、贅沢な楽しみを経験させてもらいました。選び方は超素人ですが、どれを選んでもきっと魅力的な作品なので問題ないと勝手に思っています。掲載作品が変わっていきますので、楽しみにしていてくださいませ。
ちなみに樋口さまご愛用の写真用紙、よろしければこちらからご覧ください。
フォトコンテストに使える写真用紙のページはこちら。