プリンターの印刷方式は現在、インクジェットとレーザーの２種類が主流です。紙によっては、それぞれの専用紙がありますが、基本的に見た目は真っ白な紙なので、違いがよくわかりません。

この2つの専用紙は、いったい何が違うのでしょうか？ また、使う専用紙を間違えたときは、どんなことが起こるのでしょうか？ 今回はそんな疑問にお答えしていきます！

インクジェットプリンターとレーザープリンターの仕組みの違い

用紙の違いを説明する前に、まずはインクジェットプリンターとレーザープリンターの仕組みや特徴をおさらいしましょう。

インクジェットプリンターは、インクを用紙に吹きかけて印刷します。解像度の高い印刷ができるので、写真や繊細なイラスト向きです。

ただし、少しずつインクを吹きかけていくため、印刷には少し時間がかかります。レーザープリンターと比べて1枚あたりの印刷コストも高くなるので、大量印刷よりも少ない枚数をキレイに印刷したいときに向いています。

レーザープリンターは、トナーという粉で紙に印刷します。感光体ドラムと呼ばれるローラーにトナーをのせて紙に写して、熱と圧力で一気に圧着させるため、高速で印刷が可能です。そのため、オフィスなど書類を大量に印刷する場所ではレーザープリンターが使われていることが多いです。

トナーはインクに比べて粒が大きいので、解像度でインクジェットに劣り、写真には不向きと言われています。一方、にじまずくっきりと印刷できるので文書には適しています。

このように、インクジェットプリンターとレーザープリンターは、印刷に使用する色材が違います。そのため、用紙もそれぞれの印刷方法に合ったものが使われているのです。

インクジェット専用紙をレーザープリンターで使えないワケ

では、それぞれのプリンターに使われる用紙にはどんな違いがあるのでしょうか。

インクジェットプリンター用紙にはインクを染み込ませて発色させるために、専用の薬品が塗られています。また、光沢紙や印画紙などのツヤのある写真用紙もインクジェット専用のものが多いです。

インクジェット専用の光沢紙は熱に弱く、高温を発するレーザープリンターで使用すると溶けてドラムにくっついてしまうこともあります。同様に光沢加工されていないインクジェット用紙も、レーザープリンターで使うと紙詰まりなどトラブルの原因となる可能性があります。故障につながる恐れもあるので、インクジェット専用紙は絶対にレーザープリンターで使わないでください。

ちなみに松本用紙店では、レーザープリンター専用の光沢紙も扱っています。レーザープリンターで写真やパンフレットなどを印刷したいときには、ぜひこちらをお使いください。

【参考】
松本用紙店 MS光沢紙

レーザー専用紙をインクジェットプリンターで使うとどうなる？

レーザープリンター用紙は熱に強く、誤ってインクジェットプリンターに使用しても故障する可能性は低いいです。ただし、専用の薬品は塗られていないので、インクを弾いてしまいます。

こちらは実際にレーザープリンター専用の紙を使ってインクジェットプリンターで印刷したものです。下側の黒い線の真ん中あたりを軽く指で触ってみると、インクが紙に染み込んでいないので、乾きが悪くかすれてしまいました。

また、弾かれたインクでプリンター内部を汚してしまい、印刷物に汚れがついたり紙詰まりを起こしたり、トラブルの原因となることもあります。インクジェット専用紙をレーザープリンターで使ったときに比べて重大な故障にはつながりにくいですが、キレイに印刷したいならやっぱりきちんと種類に合った専用紙を使うようにしましょう。

【参考】
【必須情報】知ると得する基礎知識！インクジェット用紙とレーザープリンター用紙の違いを解説します

両方のプリンターに使える紙はないの？

レーザープリンターとインクジェットプリンターの両方に使える紙もあり、これらは「兼用紙」や「マルチ用紙」と呼ばれています。上質紙やコピー紙といった無加工の紙なら、どちらのプリンターで使っても大丈夫です。

インクジェットプリンターとレーザープリンターの両方を使う場合や、紙の種類を間違えるのが心配なときは、兼用紙を選ぶといいでしょう。ただし、解像度の高い写真やイラストなど、できるだけキレイに印刷したいものは、やはりそれぞれの専用紙を使うのがおすすめです。

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印刷用紙の種類を間違えると、キレイに印刷できないばかりかプリンターの故障につながる可能性もあります。用紙を購入するときは、必ずプリンターに適した製品か確認してください。松本洋紙店の販売品は、それぞれの専用紙に「インクジェット専用」や「レーザープリンター専用」と明記しているので、そこをしっかりチェックしましょう。

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