こんにちは! 松本洋紙店スタッフです。
このところ、めっきりおとなしかったカミタくん。
どうやらおもしろい本に夢中だったようです。
紙にまつわるミステリー小説を見つけたようですが…!?
カミタくんについては、こちら!
カミタくんが夢中になっていたミステリー小説がこちら!
宝島社さんから刊行されている「紙鑑定士の事件ファイル」です。
こちらの「模型の家の殺人」は、ミステリー好きにはおなじみ「このミステリーがすごい!(このミス)」の第18回大賞作品(2020年)です。
こちらのミステリー、なんと主人公が紙屋さんなんです!!
「紙鑑定士」を名乗る渡部圭は、紙に触れただけで、その種類から材質、製造メーカーや商品名、卸先からどこで使われているのかまでわかる稀有な男。
しかし、その特殊技能もさして活かせぬまま、閑古鳥がなく事務所に、まちがって「紙鑑定士」を「カミタくん」…ではなく「神探偵」と勘違いした依頼人がやってきます。
ミステリー作品はネタバレ厳禁ということで、ストーリーには触れずに作品をご紹介します!
カミタくんもご注意を!
まず、紙鑑定士らしさ満載のギミックが、主人公の渡部が使う「トランプ」。
“Kirifuda”と名付けられた箱に入るこのトランプは市販品ではなく、高級板紙や特殊加工紙を得意とするメーカーのサンプル品で、作中でも紙の種類と特徴が書かれています。
渡部はこのトランプを、作中でよく使います。
手持無沙汰なとき、考えをまとめるとき、そして…!?
そして、この本のもう1つの特徴が、「本の各部の名称」とともに、「本書で使用している用紙」が公開されていることです。
用紙の種類もここで公開されているほか、渡部が作中のいろいろな場面で、紙の種類や製造メーカーについて語ります。物語を楽しむだけで、自然と用紙や紙業界の知識も頭に入ってくるというわけですね!
ちなみに、この本で使われている紙のいくつかは、松本洋紙店でも取り扱っています。
「NTラシャ」や「マーメイド」あたりですね。
じつはこれ、かなりめずらしい造りです!
書籍の本体部分、「本文(ほんもん)」と呼ばれるところは通常、1種類の紙を使うものなのですが、この本はなんと4種類も使っています。
色や手触りの違いも楽しめ、まさに読みながら、自分も「カミタ」…じゃない「紙探偵」気分が味わえるというわけです!
そう、カミタくん、とってもいいことを言いました!
編集者、印刷会社勤務、書店員さんなど、書籍にまつわる業界人は、自分の知ってる知識も出てきて、おもわずニヤニヤしそうです。とくに新人さんは必見かと!
この本を読んでまっさきに思ったことは、「紙探偵って松本店長じゃね?」ってことです。
松本店長も、この本の渡部みたく、紙を触っただけで「この紙は××社の○○」とかわかりそうなんですよね…!
とはいえ、松本洋紙店は紙の専門店。カミタくんの言うとおり、事件の解決じゃなくて、紙のご注文をよろしくお願いします!
↓↓↓本に出てきた紙を使ってみたい!! 松本店長が紙の使い方も教えてくれるYoutubeチャンネルはコチラ!!↓↓↓