ご愛用様さま

ご愛用者さまに聞きました: アマチュア写真家 加藤和弘さま

こんにちは、松本洋紙店スタッフです。
多業種にわたる松本洋紙店ご愛用者さまから、今回は
アマチュア写真家 加藤和弘さまにご協力をいただきお話をお聞きしました。
長く写真用紙をご愛用くださってます。

三重県に拠点を置き、数々のフォトコンテストで賞を取ってらっしゃいます。

今回は貴重なお写真を6点、掲載させていただきました。ぜひご覧ください。

Q:プロフィールをお教えください

1955年 三重県出身、在住

中学3年生の時に蒸気機関車がそのうちなくなると聞いて、親父が持ってた二眼レフを譲ってもらい友達と撮りに行ったのが始まりです。一つ上の先輩が高校で写真部だったこともあり、いろいろと教えてもらいました。現像も中学生のお小遣いには高いので自分でするようになりました。

高校進学後、写真部がなかったので何人かの仲間と創立。美術部の物置を暗室として活動しました。親戚の関係でミノルタの一眼レフを手に入れ、蒸気機関車に加えて学校の行事も撮影していました。

【入賞歴】
フジフォトコンテスト7回
1997年2回、1998年、2000年、2002年、2015年、2019年

フォトシティ相模原2回
2019年、2022年(銅賞)

リコーフォトコン3回
2015-2016年、2018-2019年、2020-2021年

ニッコールフォトコン4回
1996-1997年、2000-2001年、2003-2004年、2008-2009年

サロンドニッコール年度賞2回
1996年(4位)、2017年(4位)

日本カメラ年度賞4回受賞
2012年 モノクロプリント特別賞
2014年 カラープリント5位
2017年 カラープリント4位
2018年 カラープリント4位

アサヒカメラ年度賞2回受賞
2003年 モノクロ写真2位
2016年 モノクロ写真次点

フォトコン年度賞3回受賞
1997年 黒白写真3位
2018年 組写真1位
2021年 組写真3位

ピクトリコフォトコン6回
2012年、2016年から2021年

エプソンフォトグランプリ3回受賞
2018年、2020年、2023年

エプソンミートアップ4回
2020年、2021年、2022年、2023年

二科展 富士フィルム賞受賞
1998年

月間カメラマン ジャンル別フォトコン 総合グランプリ受賞
2017年
他、多数

Q:趣味で写真を続けてらっしゃったんですか?

実は大学卒業後企業に勤めたのですが、写真に関わる仕事がしたいと現像所に転職をしたんです。現像の仕事をしながらも、お客様の写真館さんに頼まれて週末、披露宴のスナップ撮影や入学式、運動会の同行撮影などしていました。その当時は自分の作品作りよりは、お仕事としての撮影の方が多かったと思います。

ただ、撮影しても発表しないとなかなか刺激がありませんからフォトコンテストには応募していました。10年ほど前から愛写道というグループに入って写真を見てもらったり、また、他のカメラマン同士のつながりで学び合ったりしています。既視感のない写真を撮りたいと、人の撮っていないアングルを狙い、情景を変えて作品作りをしています。

Q:今回の作品について一言ずつお聞かせください

ハナタレ


津市郊外のお田植祭を撮影していたときに出会ったお母さんが、息子さんの鼻がたれているのを見て「撮ったってー」と声をかけてくれました。良く見ると鼻水に虫が囚われています笑。

最後の夏


組み写真のうちの1枚です。高校野球はずっと撮り続けていますが、プレイしているところを撮ることはまずありません。だいたい準々決勝、準決勝を観に行き、プレイ以外のドラマを撮影します。

堤防


鈴鹿の漁港で撮影。対岸に見えるのは知多半島の中部空港の方、工場地帯です。ここを散歩するのはこの1匹だけ。ボス的存在です。目を凝らして探しては撮影していました。

兄妹


鈴鹿の熱気球イベント、スカイフェスタが終わった後、家に向かっている時に見つけて反射的に撮りました。自由に走り回る感じが今の子供達には珍しいような気がして。

梅雨空


魚眼レンズで撮影。空をたくさん入れたかったんです。猫は良く撮りますが、アップで撮ることはあまりないですね。

暮れる頃


魚のあら処理をする工場に10匹ほど、代を代えながら猫が住み着いています。そばの空き地で撮影しました。良からぬ人がゴミを捨てたり良い環境とは言えませんが、かえって面白い作品が撮れたりします。

Q:カメラ、プリンターは何をお使いですか?

カメラはニコンのミラーレスZ5とZFを使っています。プリンターはエプソンのPX1Vと5Vを持っていますが、今はPX1Vを使うことがほとんどです。PX5Vの方が1Vより黒の表現が優しくできるような気がするんですが、古くなり再現がしにくくなりました。

日本カメラやアサヒカメラの年度賞を取った頃はほぼ、松本洋紙店のB4サイズの紙を使っていたんですよ。もう少し厚みがあると良いなとは思うのですが、絹目調の紙は特に、コントラストや彩度が光沢だとあまりに派手になってしまう、なんてときにも落ち着いた表現ができて助かります。

Q:今後の作品づくりについてお聞かせください

例えばお祭りであっても、お祭りそのものは撮らずにその周り、町並みなどでお祭りを表現したいと思っています。そこから派生して今、集落を撮りためています。ひなびた、というのか、懐かしいような食堂や昔を思い出すようなもの。祭りのついでにあちこち、路地裏や目についた建物などを撮影しています。どんな形になるかわかりませんが、そもそも形にできるかわかりませんが、今のテーマです。

例えば堤防で猫を撮るときなど、寒い中じーっと待ってるわけです。アホなんちゃうかなと思うこともしばしば。仲間と行ってるときはお互い、そう言いながら笑ってます。そんな中でもたまたまカメラマンの先生とばったり遭遇して教えてもらったり、知り合いの女性がお母さんをiPhoneで撮りためているもののプリントを頼まれたり、仲間が広がり一緒に楽しめる、そんな楽しみもあります。それにしても頼まれたiPhoneの写真ですが、ほぼ補正せずプリントできました。ファイルも7Mくらいあるし。今後、コンテストでの勝負の仕方が変わってくるかもしれませんね笑。

松本洋紙店スタッフより

加藤さまといえば組写真かなと思っていたのですが、最近フォトコン誌で心に残ったのが今回紹介させていただきました「兄妹」でした。心まで広がるような、物語を感じる作品で。

現在小学校のサポートをされてらっしゃる加藤さまですが、お仕事中、撮影したいシーンだらけとのこと。子供は思いも寄らない行動や感じ方をするでしょうし、日常を撮ってもらえたら貴重な思い出になるだろうと思ってしまいます。が、現実はプライバシーの問題で叶いません。でも、加藤さまが「おもろいな」「しんどそうやな」「頑張ってるな」と見つめる視線、それが写真作品にならなくてもきっと、それぞれの子供達の見えない力になるんだろうなとつくづく思いました。

ちなみに加藤さまにもお使いいただいた写真用紙、よろしければこちらからご覧ください。
フォトコンテストに使える写真用紙のページはこちら