新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による社会情勢の変化もあり、スモールオフィスや在宅での業務に注目が集まっています。パソコンと並んで、オフィスワークにはプリンターも欠かせませんが、いまお手元にある機種はビジネスに対応できるモデルでしょうか?
たとえば資料造りなど、文書を大量に印刷する場合は、家庭用のモデルだと向いていないかもしれません。そこで今回は、スモールオフィスでの大量印刷に向いているプリンターを、モノクロレーザープリンターを中心に10製品ご紹介します。
大量印刷向きのプリンターってどんなの?
書類を大量に印刷するとき、まず気になるのが印刷スピード。速く印刷が完了すれば、その分業務がスムーズに進みます。印刷スピードが速いのは、なんといってもレーザープリンターです。
レーザープリンターはドラム(感光体)にトナー(粉)を付着させ、そのドラムをハンコのように紙に押し付けることで印刷する仕組みを採っています。ドラムやトナーの価格はインクより高めですが、インクジェット式より長持ちする分、ランニングコストが安い傾向にあります。ただし、最近の大容量インクタイプのインクジェット式プリンターは、レーザープリンターよりも1枚当たりのお値段が安いものもあります。大量に印刷するなら、ランニングコストもチェックしておきましょう。
大量印刷するならコレ!おすすめプリンター10選
上記を踏まえたうえで、印刷速度やコスパの良さなどに着目しておすすめプリンターを選んでみました。ひとつずつ、その特徴をご紹介します。
①“ちょうどいい”使い勝手のキヤノン「MF232w」
性能と価格のバランスが良く、Amazonで売れ筋No.1の単機能レーザープリンターです。コピー、プリンター、スキャナーが標準装備と、オフィス業務に必要な機能が揃っています。有線LAN・無線LAN接続に対応。
【参考】
Canon MF232w
MF232wの特徴
・毎分23枚の高速コピー&プリント
1枚目のコピーも9秒以下、プリントは6秒以下とスピーディー。急ぎの業務にも素早く対応できます。
・4in1コピー機能
2枚の原稿を縮小して1枚にまとめる2in1機能と、4枚の原稿を1枚にまとめる4in1機能を搭載。ページを集約して用紙の節約になります。
・必要にして十分なプリンター
コピー、プリンター、スキャナーを備えていながらも本体価格やコストが安く、コスパの良いプリンターです。
MF232wの仕様
●価格
参考:1万4800円 (税込み・Amazon 21/04/26現在)
●ランニングコスト
約3.3~3.9円
●対応カートリッジ
トナーカートリッジ337
トナーカートリッジ337VP
※各約6200円~(Amazon 21/04/26現在)
②スピードアップ&両面印刷もできるキヤノン「MF262dw」
オフィス業務に必要な機能を備えた、「MF232w」の後継機に当たるプリンターです。印刷速度は23枚から28枚と、よりスピーディーに印刷できるようになりました。また、自動両面印刷にも対応しています。
【参考】
Canon MF262dw
MF262dwの特徴
・必要最低限の機能を装備
コピー、プリンター、スキャナーがこれ1台で完結。必要な機能を備えたエントリーモデルです。
・1分間に28枚の印刷
「MF232w」よりも印刷速度がスピードアップ。1分間に28枚の印刷が可能になりました。
・両面印刷も高速プリント
両面印刷時も1分間に17.8枚の高速プリントが可能です。より速く効率的に業務が進み、用紙コストの削減にもつながります。
MF262dwの仕様
●価格
参考:1万8800円 (税込み・Amazon 21/04/26現在)
●ランニングコスト
約3.5円
●対応カートリッジ
キヤノン トナーカートリッジ 051
キヤノン トナーカートリッジ 051H
キヤノン ドラムカートリッジ 051
※各約5300円~(Amazon 21/04/26現在)
③A5用紙なら毎分63枚!キヤノン「LBP224」
最大給紙枚数990枚のWi-Fiプリンター。1分間に38枚の高速プリントを実現しました。ファーストプリントも5.4秒の速さです。とくに注目すべきはA5用紙の印刷速度で、より速い63枚のプリントが可能です。
【参考】
Canon LBP224
LBP224の特徴
・38枚/分の高速プリント
高性能エンジンにより、毎分38枚の高速プリントが可能です。自動両面印刷は毎分31.9ページ。ファーストプリントも5.4秒と速く、急いでいるときでも素早く対応できます。
・最大990枚の給紙が可能
250枚対応のユニバーサルカセットと100枚対応の手差しトレイで、標準給紙枚数は350枚。オプションのペーパーフィーダーを増設すると、最大990枚の連続自動給紙が可能になります。
・A5用紙の高速プリント
A5用紙は毎分63枚と、A4サイズよりさらに高速でプリントできます。領収書や証明書、処方箋などの発行が必要な場面でもスピーディーな対応が可能です。
LBP224の仕様
●価格
参考:3万4800円(税込み・Amazon 21/04/26現在)
●ランニングコスト
約3.8円
●対応カートリッジ
トナーカートリッジ057
トナーカートリッジ057H
※約1万円~(Amazon 21/04/26現在)
④片面も両面も高速プリント!キヤノン「LBP442」
片面・両面ともに毎分38枚(ページ)と同じ速度で印刷できるプリンター。大量印刷も効率よくスピーディーに進みます。対応する用紙サイズは封筒からA3用紙までと幅広く、さまざまな用紙を必要とする職場をサポート。2000枚の大量給紙も可能です。
【参考】
Canon LBP442
LBP442の特徴
・両面生産性100%
毎分38枚の高速プリントで、両面印刷も片面印刷と変わらない速さの生産性100%です。コストを削減しながら効率の良い業務をサポートします。最初の1枚も約6.3秒の速さでプリントが可能です。
・幅広いサイズの用紙に対応
A3サイズの用紙に対応しています。また、手差しトレイを使用すると、最長1200mmの長尺印刷も。最小幅は76.2mmで、封筒などの小さなサイズの用紙にもプリントできます。
・最大給紙2000枚
オプションカセットを3段まで増設できます。フルセットで装着すると最大2000枚の大量給紙が可能です。
LBP442の仕様
●価格
参考:7万1000円(税込み・Amazon 21/04/26現在)
●ランニングコスト
約3.0円
●対応カートリッジ
トナーカートリッジ042
トナーカートリッジ042VP
※約2万5000円~(Amazon 21/04/26現在)
⑤ビジネス仕様のインクジェットプリンター キヤノン「GX6030」
2021年5月発売のカラーインクジェットプリンターです。ギガタンク搭載で、モノクロ印刷時のランニングコストは約0.8円と圧倒的な安さ。ビジネスでの大量印刷に対応した造りになっています。
【参考】
Canon GX6030
GX6030の特徴
・ビジネスでの使用を想定
普通紙の耐久枚数は約15万枚。大量に印刷することを想定してつくられたプリンターです。最大350枚の大容量給紙やメンテナンスカートリッジのセルフ交換など、ダウンタイム削減のための工夫も施されています。
・文字印刷向けの顔料インク
4色の顔料インクで、にじみの少ないくっきりとした印字。ビジネスで使用する書類に最適です。
・大量のプリントが可能
インクボトル1本で、ブラックの場合はエコノミーモードで約9000枚の大量出力が可能です。インクの交換頻度が少ないので、手間がかかりません。モノクロ印刷時には約0.8円とコスパにも優れています。
GX6030の仕様
●価格
参考:6万5500円(税込み・Amazon 21/04/26現在)
●ランニングコスト
約0.8円
●対応カートリッジ
GI-36BK ブラック
GI-36C シアン
GI-36M マゼンタ
GI-36Y イエロー
※4730円~(税込み・キヤノンオンラインショップ)
⑥大量スキャンもスピーディー!ブラザー「MFC-L2750DW」
本体の高さが約31.9cmとコンパクトでありながら、自動両面印刷・スキャンに対応したハイスペックなプリンターです。スキャンto機能が充実しているため、業務で大量にスキャンする機会が多い人に役立ちます。
【参考】
brother MFC-L2750DW
MFC-L2750DWの特徴
・両面同時スキャンで効率アップ
両面原稿でも裏表一度にスキャンできるため、書類の電子化や両面コピーなどの際に効率化が図れます。
・スキャンto機能が豊富
スキャンした原稿をパソコンを使わずに送信できる「スキャンto FTP」や、自分のパソコンのフォルダーに保存する「スキャンtoファイル」など、本体のボタン操作だけで書類を簡単に電子化できるさまざまなスキャンto機能を備えています。
・フロントオペレーション機構
トナーの交換や用紙のセットなど、すべて前面操作できるので扱いが楽です。省スペースにもつながります。
MFC-L2750DWの仕様
●価格
参考:3万7817円(税込み・Amazon 21/04/26現在)
●ランニングコスト
約3.0円
●対応カートリッジ
トナーカートリッジ TN-29J
ドラムユニット DR-24J
※各約8200円~(Amazon 21/04/26現在)
⑦低価格で必要な機能を備えたブラザー「DCP-L2535D」
「ファックスやADF(自動原稿送り装置)は必要ないから、とにかく安くてコンパクトなプリンターがほしい」という方におすすめ。毎分34枚と印刷速度が速く、必要最低限の機能は備えているので、スモールオフィスに向いています。
【参考】
brother DCP-L2535D
DCP-L2535Dの特徴
・必要最低限の機能を備えた複合機
毎分34枚のプリントが可能で、オフィス用のプリンターとして重視される高速印刷の条件をクリアしています。また、コピー機能やスキャンto機能など業務に役立つ機能も豊富です。
・自動両面印刷に対応
自動両面印刷、ページレイアウト印刷に対応しているので、効率よくプリントできます。また、用紙のコスト削減にもつながります。
・価格が安い
Amazonでは1万円台で購入できます。必要な機能は揃っているので、コスパの良いプリンターです。
DCP-L2535Dの仕様
●価格
参考:1万7505円(税込み・Amazon 21/04/26現在)
●ランニングコスト
約3.0円
●対応カートリッジ
トナーカートリッジ TN-29J
ドラムユニット DR-24J
※各約8200円~(Amazon 21/04/26現在)
⑧毎分40枚!印刷スピード重視ならブラザー「HL-L5100DN」
1分間に40枚の高速プリントと低ランニングコストを兼ね備えたプリンター。最大1340枚までの給紙が可能で、用紙補給の手間を省きながら大量に印刷できます。有線LAN環境向け。
【参考】
brother HL-L5100DN
HL-L5100DNの特徴
・毎分40枚の高速プリント
1分間に40枚の印刷が可能な高速プリントエンジンを搭載。1枚目の印刷時間も約7.2秒の速さです。
・ランニングコストが安い
トナーとドラムは分離して交換できるので効率的。ランニングコストは1枚当たり約1.6円と安く済みます。
・30万枚に対応する高耐久性
5年間で30万枚の印刷に耐えられるので、大量印刷が必要なオフィスで使用しても安心です。
HL-L5100DNの仕様
●価格
参考:2万8073円(税込み・Amazon 21/04/26現在)
●ランニングコスト
約1.6円
●対応カートリッジ
トナーカートリッジ TN-61J
トナーカートリッジ TN-62J
トナーカートリッジ TN-62JXL
ドラムユニット DR-60J
※約7000円~(Amazon 21/04/26現在)
⑨エントリーモデルなのに印刷が速い!エプソン「LP-S180D」
毎分30枚と、エントリーモデルでありながら高速の印刷スピードを誇ります。コンパクトなので設置場所を選びません。耐久性も高く、大量印刷をしても壊れにくく長持ちします。標準で420枚の給紙ができるので、頻繁に用紙を補充する手間が省けます。
【参考】
EPSON LP-S180D
LP-S180Dの特徴
・高速プリント&大量給紙
エントリーモデルのプリンターながら、毎分30枚の高速プリントが可能です。最大給紙量は標準で420枚。用紙の残量が確認できる窓もあり、効率よく大量プリントができます。
・コンパクトで省スペース
レーザープリンターは置き場所に悩みがちですが、このプリンターは375×393×265mmと小さなサイズ。スモールオフィスでも限られたスペースに収まります。
・安心の高耐久性
10万ページ(または5年)の高耐久性で、大量に印刷しても安心です。
LP-S180Dの仕様
●価格
参考:1万9560円(税込み・Amazon 21/04/26現在)
●ランニングコスト
約4.4円
●対応カートリッジ
ETカートリッジ LPB4T24
環境推進トナー LPB4T24V
※約1万円~(Amazon 21/04/26現在)
⑩本体もランニングコストも安い!エプソン「PX-S160T」
大容量インクタンク搭載のモノクロインクジェットプリンター。最大の特長は、1枚あたり0.4円という圧倒的ランニングコストの安さです。本体がコンパクトな点も、スモールオフィスに優しいですね。Wi-Fi対応で、スマホからも簡単に印刷できます。
【参考】
EPSON
PX-S160T
https://www.epson.jp/products/ecotank/pxs160t/
PX-S160Tの特徴
・コスパに優れたエコタンク搭載
インクボトル1本で約6000ページのプリントが可能。ランニングコストは約0.4円と圧倒的な安さです。また、頻繁にインク交換をしなくて済むので、手間も省けます。
・スペースを取らない小さなボディ
単機能モデルで重量は約3.5kg。スモールオフィスや店舗など、スペースが限られた場所でもすっきり収まります。
・本体価格が安い
ランニングコストだけでなく、本体価格もAmazonでは1万円台の安さです。
PX-S160Tの仕様
●価格
参考:1万7800円(税込み・Amazon 21/04/26現在)
●ランニングコスト
約0.4円
●対応カートリッジ
KSU-BK-L
※約1700円~(Amazon 21/04/26現在)
10機種のスペック比較表
●スペック比較表①~⑤
製品名 | ①MF232w (キヤノン) |
②MF262dw (キヤノン) |
③LBP224 (キヤノン) |
④LBP442 (キヤノン) |
⑤GX6030 (キヤノン) |
---|---|---|---|---|---|
発売年 | 2016年 | 2020年 | 2019年 | 2017年 | 2021年 |
参考 価格 |
1万4800円 | 1万8800円 | 3万4800円 | 7万1000円 | 6万5500円 |
印刷 方式 |
レーザー | レーザー | レーザー | レーザー | インクジェット |
本体サイズ (幅×奥行×高さmm) |
390 × 371 × 312 |
390 × 405 × 327 |
399 × 373 × 250 |
514 × 532 × 303 |
399 × 410 × 254 |
印刷 速度 (毎分) |
23枚 | 28枚 | 38枚 | 38枚 | 24枚 |
印刷解像度 (dpi) |
1200 × 1200 |
1200 × 1200 |
1200 × 1200 |
1200 × 1200 |
600 × 1200 |
Wi-Fi | ○ | ○ | ○ | × | ○ |
両面 印刷 |
× | ○ | ○ | ○ | ○ |
最大用紙 サイズ |
A4 | A4 | A4 | A3 | A4 |
最大給紙 枚数 |
251枚 | 251枚 | 990枚 | 2000枚 | 350枚 |
印刷 コスト |
3.3~3.9円 | 3.5円 | 3.8円 | 3.0円 | 0.8円 |
●スペック比較表⑥~⑩
製品名 | ⑥MFC-L2750DW (ブラザー) |
⑦DCP-L2535D (ブラザー) |
⑧HL-L5100DN (ブラザー) |
⑨LP-S180D (エプソン) |
⑩PX-S160T (エプソン) |
---|---|---|---|---|---|
発売年 | 2018年 | 2018年 | 2016年 | 2018年 | 2018年 |
参考 価格 |
3万7817円 | 1万7505円 | 2万8073円 | 1万9560円 | 1万7800円 |
印刷 方式 |
レーザー | レーザー | レーザー | レーザー | インクジェット |
本体サイズ (幅×奥行×高さmm) |
410 × 398.5 × 318.5 |
410 × 398.5 × 272 |
373 × 388 × 255 |
375 × 393 × 265 |
435 × 267 × 148 |
印刷 速度 (毎分) |
34枚 | 34枚 | 40枚 | 30枚 | 15枚 |
印刷解像度 (dpi) |
1200 × 1200 |
1200 × 1200 |
1200 × 1200 |
600 × 600 |
1440 × 720 |
Wi-Fi | ○ | × | × | × | ○ |
両面 印刷 |
○ | ○ | ○ | ○ | × |
最大用紙 サイズ |
A4 | A4 | A4 | A4 | A4 |
最大給紙 枚数 |
251枚 | 251枚 | 1340枚 | 420枚 | 100枚 |
印刷 コスト |
3.0円 | 3.0円 | 1.6円 | 4.4円 | 0.4円 |
***
印刷スピードの速さを取るか、コストの安さを取るか。重視するポイントによって最適なプリンターは違ってきます。業務の効率化を図るためにも、オフィスの環境に合ったプリンターを試してみてくださいね。
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