こんにちは、松本洋紙店スタッフです。
多業種にわたる松本洋紙店ご愛用者さまから、今回は
アマチュア写真家 松本直子さまにご協力をいただきお話をお聞きしました。
当店の写真用紙もお使いいただいています。
貴重な作品を9点、掲載させていただきました。
ぜひご一読くださいませ。
Q:プロフィールをお教えください
静岡県出身・在住
浜松市のフォトクラブ「マリン35」所属
フォトコン誌を中心に受賞作多数
2023年には初の展覧会を2回開催
Q:どういう経緯で写真を始められたんですか?
上の娘が大学を卒業する記念に2人でヨーロッパに行ったんです。手持ちのデジカメを持参したものの、帰国後あの美しい景色がこんな風にしか写らないのか、とショックを受けました。もともと絵を描くのが好きで写真にも熱い想いを持ちつつも、仕事と子育てで自由になる時間やお金が限られている状況で。下の娘がやっと大学院に進学した頃、主人が一眼レフを買ってくれたんです。キヤノンのEOS 50Dでした。
カメラを手に入れたもののどう扱ってよいのかわからない。地元の教室では「カメラ」の説明はしてくれるものの、全メーカー十把一絡げで満足できず、名古屋のEOS学園まで通うことにしました。まだまだ教育費がかかりましたので鈍行で2時間かけて、です。通常1年の基礎コースを2年と、ゼミを5年、合計7年通いました。
その後はじっくり探して出会ったフォトクラブ「マリン35」に通いながら続けています。
Q:写真のために転職もされたそうですね
写真を始めてみて、もともとの知りたがりの性格に加え、メカも理屈も好きだったのでどんどん夢中になりました。暗く写るのはなぜか、きれいに写るのはどうしてなのか、とにかくその理論を知りたいと願い、実践して進んで来ました。
その中で仕事でも写真の世界に触れていたい、と求人があったわけではないのですが、とあるカメラ量販店に空きが出たら働きたいと登録だけしておいたんです。幸い空きが出て転職、家庭の事情で辞めるまで5年働きました。
その時に一緒だった店長さんがその後、なんば店に転勤され、声をかけていただいて2023年に初の展覧会をしたんです。人にも恵まれているな、とつくづく感じています。
作品9点、掲載させていただきました
BOSS
スローシンクロという技法を使って撮りました。浜岡砂丘に何度も通い、猫ちゃんを餌で釣りながら(笑)何度もチャレンジした結果撮れた一枚です。基礎をしっかり学び、積み重ねて来たおかげで撮れました。
CANON EOS Rで撮影
Family
バンコクのサファリにて、こういう写真が撮りたいとイメージしながらその瞬間を待ちました。広角レンズなので、キリンからは1メートルほどの距離で待ってたんですよ。
FUJIFILUM X-S10で撮影
旅の始まり
ここからの3点はすべてバンコク駅で撮りました。別に中央駅ができてこの駅はなくなり、博物館になります。美しい駅なので撮影させてほしいと許可を取って入れてもらいました。
CANON EOS R5で撮影
Platfor m
バンコク駅は常に掃除が行き届いており、ピカピカなんです。そのお掃除の瞬間を切り取りました。
CANON EOS R5で撮影
窓
美しい窓を撮りたいと思っていたところ、自転車が通ったので撮影しました。
CANON EOS R5で撮影
Big Luggage
タイでは女性が働き者なんです。そのエネルギーを撮りたいと思っていました。仏教の国でお花を捧げることが多いせいか、花マーケットが多くあります。最大の花マーケットでハスの葉を運ぶ女性を撮りました。
CANON EOS R5で撮影
クワンパピー・赤い海
インターネットでこんなに美しい場所があるのかと思って行ったのですが、バンコクから飛行機で1時間、1泊して翌早朝1時間かけて車で山に行き、船に乗って撮影したものです。睡蓮のこのピンクはまさに見たままの色、まさに桃源郷のような場所です。
CANON EOS R5で撮影
ピンクの花園
同じくクワンパピーにて撮影しました。
CANON EOS R5で撮影
Rainbow
睡蓮の湖の船乗り場に行く出入口で撮影。独特な色合いが魅力的です。
CANON EOS R5で撮影
Q:作品がまるで映画のようですね
静物や動物、風景など様々な撮影を学びましたが、やっていきたいと思っているのはスナップです。一言でスナップと言っても説明が難しい。私は「今この一瞬でしか撮れない写真」のこと、と定義付けています。とても奥深いものです。その一瞬に物語を感じるものを撮って行きたいと思っています。
Q:今後についてお聞かせください
日本にも美しいところはたくさんありますが、海外の、それもエネルギーを感じる場所で撮影したいと言う想いを持っています。今年はベトナムに行ってきました。アートはもともと好きですが、外に出ること、旅や人と話すことも好き、そういう私に写真がピッタリはまったのかもしれません。何かが動いている、物語がある、そんな一瞬を求めて撮り続けて行こうと思っています。
松本洋紙店スタッフより
最初に印象に残っていたのが流木の上の猫ちゃんの作品でした。これって、偶然撮ったものにしか見えないけれどどうやって。。。と思っていたところ、驚いたことに狙って何度もチャレンジして撮影されたとか。驚くことはもっと、でして、写真に近いところにいたいと転職されたエピソードも。写真の神様に愛されるわけです。
カメラの選択もしっかりした理由がおありかと思いましたら、デジカメを買うときにキヤノンの宣伝をしていた中田英寿氏が好きだったからとのこと。その縁で旦那さまが一眼レフを買ってくれたのも自然とキヤノンになったとか。
薫り高い風に誘われて違う世界にするりと入り込むような松本さまの作品、ここから物語が始まるという期待感と通り過ぎていく人生の切なさのようのものを感じてなんだか心が震えます。
ちなみに松本さまご愛用の写真用紙、よろしければこちらからご覧ください。
フォトコンテストに使える写真用紙のページはこちら。