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チップボールとは? 板紙? 厚紙?ボール紙?

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チップボールは板紙の1種です。厚紙は板紙の俗称で同じものです。今回は板紙全体についてとチップボールの現状について書いていきたいと思います。

板紙(厚紙)って何?

板紙の種類(①段ボール ②紙器用板紙 ③その他板紙)

板紙は、大まかに言うと3種類に分かれます。
①段ボール ②紙器用板紙 ③その他板紙(建材・紙管原紙も含めた場合)
チップボールは②紙器用板紙に含まれます。

板紙の品種分類表

チップボール以外にもイロイロな板紙が有ります。

板紙 段ボール原紙 ライナー 外装用(クラフト) クラフトパルプを主原料。段ボールシートの表裏に使用。巻取
外装用(ジュート) 表層はクラフトパルプ、中、裏層は古紙が原料。他は同上
内装用 古紙を原料。強度のJIS規定なし。段ボール箱の中仕切用等
中しん原紙 パルプしん パルプを主原料。段ボールシートの「段(フルート)」に使用。巻取
特しん 古紙を原料。他は同上
紙器用板紙 白板紙 マニラボール (塗工、非塗工) 表層は晒パルプ、中、裏層はパルプ又は古紙で抄合わせたもの
白ボール (塗工、非塗工) 表層は晒パルプ、中、裏層は古紙で抄合わせ。上記よりは厚手
黄板紙 稲ワラ、古紙を原料として抄合わされ、黄土色のもの
チップボール     古紙を原料として抄合わせ、黄板紙の代わりに使用されるもの
色板紙 古紙を主原料として抄合わせ、主として染料で着色したもの
建材原紙 防水原紙 古紙、繊維ぼろを原料として抄合わせ。アスファルト等を含浸
石こうボード原紙 古紙を原料として抄合わせ。耐火性の壁材
紙管原紙 古紙を原料として抄合わせ。紙、布などの巻芯、紙筒等に使用
その他板紙 ワンプ 古紙を原料として抄合わせ。紙、板紙の包装用に使用
その他 上記以外のもの。各種台紙、地券、しん紙など

(日本製紙連合会「紙・板紙統計年報」の「紙・板紙の品種分類表」をもとに作成)

チップボールは貴重?

板紙生産の内訳

2017年度実績では板紙は約120万トン生産されていますが(経済産業省「紙・印刷・プラスチック・ゴム製品統計年報)、そのうち約97万トン(約8割!)はライナーと中しん原紙、つまり段ボール用の板紙です。残りの約23万トンのうち、黄・チップ・色ボールは合せても4万トン弱しか生産されていません。
現在チップボールは、紙器用板紙の約17%、板紙全体のわずか3%程度しか生産されていない貴重な紙となっているのです!
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チップボールはなぜそれしか作られないの?

チップボールを取り巻く環境

紙・板紙全体で見ても2008年まで3,000万トン台で推移していましたが、リーマン・ショック後の2009年に大きく減少し、それ以降回復することなく減少し続けてきましたが、 唯一段ボール原紙については堅調な食品・家電向けに加え、eコマースの普及を背景に、2012年を底にほぼ毎年増えています。(数値は日本製紙連合会ウェブサイトより引用 https://www.jpa.gr.jp/states/paper/index.html)
チップボールを含む紙器用板紙は、段ボールほどではないものの堅調に推移し、上述の落ち込み後の数量を2010年以降キープしています。ただ、チップボールは1980年(S55)をピークに年々減少し、堅調というよりは下げ止まっている印象です。
チップボールの減少は主に以下の理由によると考えられます。

  • パッケージの小型化、多様化、機械化が進み、印刷適性や加工適性が高い段ボールと白板紙(コートボール)へのシフト
  • メーカーの統廃合、減少による生産減
  • 折り箱作製業者の後継者・人材不足など

…それでも! チップボールの需要は根強く残っておりますので、次回はポジティブな内容で続きを書いてみたいと思います^^;
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