調査・比較

用紙と洋紙の違いとは?松本洋紙店はなぜ「洋紙」なんだろう?


こんにちは、松本洋紙店です。
今日は「用紙」と「洋紙」の違いについて調べてみようと思います。
まず「ようし」を変換する際に先に出るのは、「用紙」です。こちらの方が一般的に使われている単語です。
しかし松本洋紙店は「洋紙」という単語を使っています。なぜ、あえて「洋紙」を使っているのか?
ちょっと念頭に入れつつ、2つの意味の違いを調べてみました。

「用紙」とは?

三省堂大辞林によると、

ある特定の目的に用いる、紙質や大きさの定まった紙。

印刷関係用語集によると、

印刷に用いられる紙の総称。西洋式の製紙方法よって作られる紙を洋紙、和式の製法による手漉きの紙を和紙という。

これらの説明から「用紙」というのは、紙の種類を指すよりも紙の総称であるということが、分かりました。
原稿用紙や、印刷用紙、テスト用紙など、役割である「原稿」や「印刷」「テスト」などの言葉と合わせて1つの単語となっているのもうなずけますね。
では、「洋紙」はどういった意味でしょうか。

「洋紙」とは?

「洋紙」は、西洋式の製紙方法によって作られた紙です。
先程の説明にもあったように「用紙」の中に位置づけられており、和式の製法で作られる「和紙」と同列にいます。
三省堂大辞林によると、

パルプを原料とし,機械漉(す)き製紙法で作られる紙の総称。西洋でその製法が考案されたのでいう。新聞用紙・印刷用紙・包装用紙,模造紙・ロール紙・板紙など。

と、あります。
もう少し詳しく知りたかったので、コトバンクも見てみたところ、

明治初年に西洋から導入した機械ずき紙を,手すきの和紙と区別して呼んだことに由来する名称。しかし和紙も,洋紙原料である木材パルプを使い,機械ずきが行われるようになって,洋紙と和紙を技術的に区別することはむずかしい。また,板紙との区別も,重量と厚さによるだいたいの区別にすぎない。洋紙は,木材パルプ,わらパルプを原料とし,またこれらに紙屑,マニラアサ,ワタ,麻ぼろなどを混ぜて,紙すき機械ですいてつくる。新聞用紙,印刷用紙,筆記用紙,図画用紙,包装用紙,薄葉紙,雑種紙などがある。

と、ありました。
この説明に大いに納得。
今回意味を調査を進めるうちに、松本洋紙店では和紙の取り扱いもあるのに「洋紙」と名乗ることにより、「和紙」の取り扱いがないお店だと思われてしまったらもったいないなーと思っていましたが、現代では「和紙」と名乗って売っているけども製法的には、手漉きで作られたもの(本来の意味の「和紙」)と、機械で漉いたもの(洋紙)に別れていることが分かりました。
言葉にすると複雑に感じますね。笑

まとめると

「用紙」は紙の総称。
「洋紙」は機械で漉いて作られた紙。
要するに手作りの紙以外は全て「洋紙」に位置づけられ、松本洋紙店の紙は、全て「洋紙」で間違いないです!
以上、「用紙」と「洋紙」の違いでした。